過去の質問と回答

血管(動脈・静脈)

足首から下が冷たいのですが・・・

70代

足首から下が、いつもすごく冷たいです。なにかよい方法はありませんか?

下肢が冷たいのは、閉塞性下肢動脈硬化症(ASO)があって、血流が十分ではないのではないかと考えます。対策は血流をよくすることです。血管拡張薬を使用することもありますが、まずは、下肢の運動、保温、マッサージ、入浴などの対策をなさってみてください。

足の血管が膨れているのですが…

40代

足の血管に、ボコボコとふくれている箇所が多数あり、その部分の血管が痛みます。どんな病気が考えられるでしょうか?

血管が「ボコボコとふくれる」という症状から考えると、下肢静脈瘤の可能性があります。動脈硬化とは異なり、静脈瘤にはこれを専門とする治療医がいますので、担当医に相談し、専門医を紹介していただいてください。

採血しにくいのは血管が硬いから?

30代

血管が硬くて、なかなか採血ができません。血管が硬いのは、動脈硬化が進んでいるからでしょうか?

採血は静脈から行います。静脈が硬いということと動脈硬化とは関係ありませんので、この点はご安心ください。 血管(動脈)の硬さを調べる方法としては、CAVI(心臓足首血管指数)やPWV(脈波伝播速度)という検査があります。血管の硬さに最も関係するのは血圧だといわれていますので、血圧は家庭で測る血圧、とくに起床時の血圧が重要ですので、ぜひ測定するようにしてください。日常生活では運動療法がもっとも重要です。

体脂肪率は血管のしなやかさと関係する?

50代

体脂肪率が上がり、落ちません。内臓脂肪がたまっているのでしょうか。血管のしなやかさに影響しますか。体脂肪率と内臓脂肪の関係についても教えてください

ご体脂肪率と内臓脂肪の関係ですが、もちろん関係はしますが、現在の肥満度の指標であるBMI(体重kg ÷ (身長m)2)が25以下であれば、大きな問題にはならないと思います。また、内臓脂肪がたまって問題になるのは、血圧の上昇、脂質の異常、血糖の上昇などの検査異常が生ずることが問題となる場合です。これらが血管のしなやかさに関係するのです。
体脂肪率の計算は、機器によっても違いますし、人によっても違った意味を持っています。たとえば、日本人と外国の方とで比較すると歴然と意味が異なっていることがわかっています。体脂肪率の使い方は、ご本人の指標として、体脂肪(内臓脂肪+皮下脂肪)の増減を表現すると考えてください。他人と比較する必要はありません。

弾性ストッキングを長期間着用しても大丈夫?

60代

下肢静脈血栓の治療で、「弾性ストッキング」を装着しておりますが、苦痛でもあります。長期装着による副作用などあるのでしょうか?

足には、骨の近くで真ん中を走る「深部静脈」という太い血管と、皮膚の下を走る「表在静脈」があります。表在静脈は足の付け根、あるいは膝の後ろ側に入っていく大伏在静脈と小伏在静脈があり、心臓から動脈を通って足まで運ばれた血液は、この2つの静脈を通って心臓へ戻ります。 この深部静脈に、何らかの原因で血栓ができると、血液の戻りが障害されて血液は足に滞り(うっ滞)、下肢は腫れて太くなり、できた血栓が心臓の方に流れてしまうと、肺動脈に詰まって肺動脈血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)を引き起こし、命に関わる重篤な状態になります。
ご相談内容からは、この深部静脈血栓症の急性期は過ぎて、慢性期で弾性ストッキングの着用を勧められているものと思われます。下肢深部静脈血栓症の治療に弾性ストッキングを使用する理由はいくつかありますが、
1)圧迫により血液の心臓への戻りを助けて、血液の下肢へのうっ滞を軽くすること(弾性ストッキングは足の方から心臓の方に向かって圧勾配が付けてあり、血液が戻りやすい環境を作っています)
2)血液のうっ滞を改善し、静脈血栓がさらに広がらないようにすること
3)血液が滞らないようにして、血栓の再発を防ぐこと
4)圧迫により自分の血液の中の血栓を溶かす力(線溶活性)を高めること  などの効用があります。
深部静脈に血栓を生じた原因により、弾性ストッキング着用の重要性は少し異なりますが、一般的には、少なくとも2年間は着用すること、長時間の立位や座位をとるときには必ず着用すること、が求められます。また、原因によっては、血液を固めにくくする薬(抗凝固薬)の服用が長期にわたって必要な場合もあります。
以上のことから、慢性期であっても、下肢の浮腫みや血栓の再発を防ぐという観点からは、可能な限り弾性ストッキングの着用をお勧めしますが、不適切な着用は、副作用を生じることもありますので、「弾性ストッキングコンダクター(http://www.js-phlebology.org/japanese/sscc/)」の指導のもとで着用されるのがよいでしょう。

動脈の老化を知るにはどんな検査がありますか?

50代

血管の老化度を知りたいのですが、どうすればわかりますか?

血管の老化度というのは動脈の老化度、つまり動脈硬化の程度をいいます。動脈硬化は動脈の壁が硬くなった状態です。これを測定する方法には、1)脈波伝達速度検査(PWV;CAVI検査)、2)血流依存性血管拡張反応検査(FMD検査)、3)頚動脈超音波検査法(頸動脈エコー)などがあります。
1)脈波伝達速度検査
動脈の壁は心臓から血液が送り出される度に、一旦、膨らんでは戻るという拍動をします。これが脈波です。脈波が動脈の壁を伝達していく速さを脈波伝達速度といいます。伝達速度には動脈の壁が硬くなるほど、つまり、動脈硬化の程度が強いほど、速くなるという性質があります。そこで、脈波の拍動にふれることができる動脈上の2点に検出器をおき、拍動がこの2点間を進む速さ(脈波伝達速度)を計測することで、動脈硬化度、ないしは動脈老化度といわれる指標を算出することができるわけです。伝達速度は加齢とともに速くなりますが、健康な若い人では1,400 cm/秒以下です。
2)血流依存性血管拡張反応検査
血管内皮機能検査ともいいます。超音波計で動脈径を計測した後、血圧を測定するときと同じようにマンシェット(空気帯)を腕に巻いて圧を加え、一旦血流を途絶えさせてから、血流を再開させ、動脈が自然に拡張できる限界を測定する方法です。健康な若い人では6 %以上です。
3)頚動脈超音波検査法
頚動脈に超音波探触子を当てて、頚動脈壁の肥厚の程度を直接に計測する方法です。健康な若い人では1.0 mm以下です。

静脈は硬化しない?

30代

動脈硬化という言葉は聞きますが、静脈硬化という言葉は聞きません。静脈は硬化しないのですか。

加齢に伴って、静脈も硬化していきます。高齢者の心不全や浮腫には静脈硬化の関与もあるのではないか、という説もあります。しかし、静脈は動脈とは壁の構造が異なり、内部の圧力も低いので、通常、大きな問題にはならないとされています。
動脈の血栓性閉塞は多くは内膜障害・アテローム性閉塞のために起りますが、静脈の血栓性閉塞は血流のうっ滞によって生じるというような違いがあります。

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