動物の組織内に存在する大形のアメーバ状細胞のことをいいます。白血球の一種で、生体内に侵入した細菌や死んだ細胞などの異物を捕らえて細胞内で消化する機能(食作用)があり、掃除屋の役割を果たしています。また、それらの異物に抵抗するための免疫情報をリンパ球に伝えます。「大食細胞」「貪食細胞」とも呼ばれます。
マクロファージの役割の一つとして、血管壁にたまったLDLコレステロールの処理があります。マクロファージは酸化LDLを取り込んで、やがて死んでいきますが、LDLコレステロールが処理しきれないほど多く存在する場合、血管の壁の内側にコレステロールや脂肪がお粥(かゆ)のような柔らかい状態で沈着していきます。こうして血管内にできたコブをプラークといい、プラークができた状態を粥状(じゅくじょう)動脈硬化といいます。