タバコが体に悪いとわかっていてもなかなかやめられないのは、タバコに含まれる「ニコチン」という物質に依存性があるからです。依存とは、その物質を求める、抑えがたい欲求のことです。
タバコを吸うとニコチンが体内に取り込まれ、脳を刺激します。それによって一時的に満たされた気分になりますが、30分もするとニコチンが切れ、今度はイライラする、落ち着きがなくなるといった離脱症状(禁断症状)が現れます。そして、ニコチンなしではいられない依存症の状態になります。
依存を起こす物質には、アルコール、カフェインのほか、ヘロイン、コカインなどの違法薬物もあります。ニコチン依存は薬物依存症の一種であり、現在は、健康保険で治療できるようになっています。