総コレステロールには、LDLコレステロール、HDLコレステロール、その他のさまざまなコレステロールが含まれています。総コレステロール値から、HDLコレステロール値を差し引いた値を、non (ノン)HDLコレステロールと呼びます。通常、LDLコレステロールよりも少し高い値を示します。
non HDLコレステロールには、総コレステロールからHDLコレステロールを差し引いたものです。LDLコレステロール以外にも、レムナントやLDLコレステロールの中でも小さな粒子でより動脈硬化を引き起こしやすいスモールデンスLDL(「超悪玉コレステロール」とも呼ばれる)などの値も含むため、動脈硬化のリスクを予測する因子としては精度が高いと考えられます。このため、non HDLコレステロールという考え方が、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」から取り入れられ、2018年度からは特定健診にも導入されました。
non HDLコレステロールは、高ければ高いほど狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患を起こしやすいことが、さまざまな研究から示唆されています。