脳の動脈の一部がコブ状に膨らんだ状態をいいます。このコブが破れる前の状態を未破裂脳動脈瘤といい、脳動脈瘤が破裂するとくも膜下出血をきたします。一般的に人口の2~6%に脳動脈瘤があるといわれており、5mm程度以上の脳動脈瘤では1%以上に破裂の危険性があると考えられています。
脳動脈瘤は、脳の底の部分にある比較的太い動脈が枝分かれした場所に起こりやすく、ほとんどは先天性と考えられていますが、脳の動脈硬化や細菌感染が原因で起こることもあります。動脈硬化が進む40代以降に発生しやすいといわれ、未破裂の状態ではほぼ無症状のため、早期発見が重要です。
診断には、MRA(磁気共鳴血管撮影)、CTA(CT血管撮影)、血管造影などの検査が用いられます。大きさや形状や部位によって、クリッピング手術やコイル塞栓術などの治療が行われますが、小さなものでは経過観察となるケースも多くあります。
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